おもてなしの心づかいと知っておきたいお茶のマナーをご紹介。
おいしいお茶は丁寧な心配りがされていると、より味わい深く感じます。ご自宅にお客様を招く時にはぜひ客人が心落ち着く空間を演出できるよう心がけてみてください。
丁寧にもてなす時のお茶のマナーでは、お客様をもてなす手順とお茶の席を彩るテーブルコーディネートをご紹介しています。
お茶でお客様をもてなす手順とマナー
おもてなしのお茶のマナーとして一般的にはおやしい間柄でない限り、お客様の目の前ではなく別室でお茶を入れてお出しするのが作法とされていますが、
お客様の前でお茶を入れながら緑茶(日本茶)の風味や産地、使っている茶器などを語るのも楽しいかもしれません。
お茶でもてなすマナーとして大切なのは、あなたとお客様がお互いに気持ちよく過ごせる空間をご用意すること。お客様がどの様な場をお求めかを一番に考えおもてなししましょう。
①お茶の道具を用意する
お客様が到着する前に茶器やお茶請けなどのお茶の道具を用意しておくと、スムーズにお客様をお出迎えすることができます。
お茶の席に改まった印象を演出したいときは、ふた付きの茶碗を用意すると良いでしょう。
なお、お茶を別室で入れる場合はこのタイミングで入れましょう。
②お茶の道具を運ぶ
お盆の持ち方は、体の正面から少し左右どちらかにずらして運ぶと良いでしょう。正面にお盆を持って運ぶと息がかかっている様に見えて不快に感じる人も居るからです。
なお、茶碗と茶托をお盆にのせる時は分けてのせましょう。お盆にのせて運んでいる間にお茶がこぼれて茶托が濡れるのを防ぐためです。
②茶碗にお茶を入れる
お茶の道具を用意するタイミングでお茶を入れない場合は、このタイミングでお茶を入れます。お客様の前でお茶を入れるのでマナーに気をつけましょう。
お茶を入れるときは茶碗の絵柄が付いている場合、絵柄の正面を自分に向けてお茶を入れます。
茶托に茶碗をのせてお茶を入れる場合は、茶碗の下をふきんなどで拭いてからお出ししましょう。
③お茶をお出しする
茶碗の正面がお客様に向くように入れたお茶を出しましょう。
茶托は出す方の手で持ち、もう片方の手は茶托に添えてお出しするとよりスマートに見えます。
お茶とお茶請け(茶菓子、お菓子)の位置は、お客様からみてお茶は右側、お茶請けは左側に置きます。
お茶の席を彩る四季のテーブルコーディネート
おもてなしのお茶のマナーは作法だけでなく、お茶の席を彩る空間づくりも大切です。
お茶のマナーと言えばどうしても作法が気になりますが、お茶の席を気持ちよく過ごしていただくにはお茶を飲む空間も大切です。
とは言え、和室や掛け軸や庭園が必要なのではなく、季節を感じることができる空間を演出できると良いでしょう。
春にお客様をもてなす場合は、桜や桃、新緑をイメージさせる茶器を使ってみたり、ピンクや黄色などの明るいパステルカラーを使うと春めいた演出ができます。
夏にお客様をもてなす場合は、夏を連想させる朝顔やあじさいなどをモチーフにした茶器を利用したり、青や緑、ガラス製品などを使うと夏ならではの雰囲気が作れます。
秋にお客様をもてなす場合は、栗や黒曜、うさぎ、月など秋を連想させる茶器や赤やオレンジなどの暖色を使うと秋の雰囲気を演出することができます。
冬にお客様をもてなす場合は、温かみを演出することがポイントです。熱いお湯で飲む番茶やほうじ茶を厚手の湯飲み茶碗にいれてお出ししたり、火鉢や鉄瓶、間接照明などを上手に使うと冬めいた空間を演出できます。