日本海側では村上茶やバタバタ茶、太平洋側では静岡や鹿児島につぐお茶の生産地三重県がある茶産地。
中部地方は広い範囲でさまざまな茶種が栽培される日本一お茶づくりが盛んなエリア。中部地方のお茶産地は大きく日本海側と太平洋側にわけられます。
日本海側では冬の寒さが厳しくお茶栽培ができないと思われがちですが、新潟の村上茶は約400年も前から緑茶(日本茶)の栽培が行われています。
太平洋側では静岡県と鹿児島県につぐ日本のお茶産地である三重県が、温暖な気候を活かしかぶせ茶においては日本一の生産量をほこります。
中部地方で有名な緑茶(日本茶)産地と銘茶では静岡県を除いた地域の代表的なお茶をご紹介しています。
村上茶(むらかみちゃ)
厳しい寒さを活かし苦味成分が少なく甘味と旨味が際立つ村上茶。
村上茶は新潟県村上市で作られる緑茶(日本茶)。ほかの茶産地比べ日照時間が短く冬には雪が茶園を覆うほど寒さに厳しい環境で育つ村上茶は、葉の光合成が抑えられ苦味成分が少ないのが特徴的なお茶です。
バタバタ茶
日本で珍しい黒茶をバタバタと泡を立ててから飲むバタバタ茶はまろやかな味わいが特徴的なお茶。
バタバタ茶は富山県朝日町で作られるお茶。中国のプーアル茶に代表される後発酵の黒茶が栽培され、この黒茶を専用の茶筅でバタバタと泡立てて飲むバタバタ茶はまろやかな口当たりが特徴的なお茶です。
白川茶(しらかわちゃ)
山のミネラルをたっぷり吸収した香り高い白川茶は少量生産の高級茶。
白川茶は岐阜県中央部に位置する白川町と東白川村で生産される緑茶(日本茶)。この地域は飛騨川と支流に沿った山間地で山の恵を多く含んだ白川茶は少量生産の高級茶として人気のお茶です。
長野・天龍茶(てんりゅうちゃ)
お茶づくりに適した寒暖差のある土地で育てる爽やかな香りと味が特徴的なお茶。
長野・天龍茶は長野県と静岡県、愛知県にまたがる天竜川の谷間で作られる緑茶(日本茶)。川露で育まれた肉厚の茶葉から作られる長野・天龍茶は爽やかな香りと味が特徴的なお茶です。
新城茶(しんしろちゃ)
愛知県で一番の煎茶の生産地。豊川の清流に恵まれた爽やかな風味が特徴的なお茶。
新城茶は愛知県の東側に位置する新城市で作られる緑茶(日本茶)。400年以上の歴史を持つ新城茶は寒暖差の大きい山間地で育まれ煎茶らしい爽やかな風味が特徴的なお茶です。
加賀棒茶(かがぼうちゃ)
明治時代から作られる全国的にも珍しいお茶の茎から作られるほうじ茶。
加賀棒茶は石川県で作られるほうじ茶。ほうじ茶は一般的に煎茶や番茶を焙煎する物が多い中、茎の部分を原料に焙煎して作る加賀棒茶は軽やかな香ばしさが特徴的で全国にファンが多いお茶です。
水沢茶(すいざわちゃ)
鈴鹿山脈の緩やかな丘陵地の茶園で作られる旨味成分の豊かなかぶせ茶。
水沢茶は三重県北側に位置する四日市市の水沢地域で作られる緑茶(日本茶)。新芽の時期に茶園を黒い布で1〜2週間覆い被し旨味成分を引き立たせて作るかぶせ茶を生産しています。
伊勢茶(いせちゃ)
全国3位の茶どころ三重県で作られる伊勢茶。特にかぶせ茶や煎茶が人気。
伊勢茶は三重県で作られる緑茶(日本茶)。四日市市や亀山市などの北部では主にかぶせ茶が生産され、大台町や度会町、飯南町などの南部では主に煎茶や深蒸し煎茶が生産されています。
西尾抹茶(にしおまっちゃ)
現在も昔ながらの手摘みで丁寧に収穫が行われる高級抹茶。
西尾抹茶は愛知県の中央を流れる矢作川流域の最南端西尾市を中心とした地域で作られる緑茶(日本茶)。京都の宇治から抹茶の製法が持ち込まれ、現在は生産量のほとんどが抹茶をしめている抹茶どころ。
揖斐茶(いびちゃ)
池田山麓の水はけのよい扇状地で栽培され歴史のある揖斐茶。
揖斐茶は岐阜県西部の池田山麓で作られる緑茶(日本茶)。歴史は古く1822年、宇治の茶師を招いて煎茶の栽培が始まりました。現在でも品質向上を重ね、上品な香りが特徴的な煎茶が生産されています。
度会茶(わたらいちゃ)
製茶技術に定評があり伊勢湾へつづく清流・宮川沿いで作られる度会茶。
度会茶は三重県の南部の宮川沿いにある度会町で作られる緑茶(日本茶)。この地は霧の多い土地で古くから茶産地として知られており各種品評会でも数々の受賞経験を持つ製茶技術に定評があります。
南部茶(なんぶちゃ)
南アルプスの麓で生産され1,000年以上の歴史がある南部茶。
南部茶は南アルプスの麓に位置する南部町で生産される緑茶(日本茶)。温暖な気候と降水量に恵まれた南部町では渋味や苦味が少ない普通蒸し煎茶が作られています。