玉露はぬるめの50℃ほどのお湯でじっくり丁寧に入れると旨味を存分に楽しめます!
玉露は少量を舌の上でころがし、とろみさえ感じる濃厚な旨味を楽しむお茶とされています。
玉露の濃厚な旨味を引き出すには正しいお湯の温度と量と浸出時間、茶碗のサイズがポイントとなります。
玉露の入れ方のページでは、上記のポイントを踏まえ正しく玉露を入れるのに必要な道具、玉露を入れるための材料とレシピ、玉露を入れる手順をご紹介しています。
玉露を入れるのに必要な道具
少量をじっくり楽しむ玉露を入れるのに必要な道具は煎茶や他のお茶より小ぶりな道具が最適です。
玉露の茶碗は、普通の茶碗より大分小ぶりの物を使います。すりきり一杯にお湯を入れたとき40mlほどのお湯が入る茶碗が最適です。
玉露の急須も、茶碗同様に小ぶりの物を使います。2〜3人分の玉露を用意すると考えると80〜120mlほどのお湯が入る急須を用意できると良いでしょう。
湯冷ましは、沸騰させたお湯を覚ますために使う注ぎ口がある茶器。湯冷ましがない場合はマグカップなどでの代用もOKです。
最後にティースプーン。ご自宅にあるティースプーンをご利用下さい。
玉露を入れるために必要な道具リスト
- 玉露用茶碗
- 玉露用急須(または宝瓶)
- 湯冷まし
- ティースプーン
上級茶を入れる宝瓶
宝瓶は一般的な急須と違い取っ手がついていない急須。ぬるめのお湯で楽しむ玉露やかぶせ茶、上級煎茶を入れる時に使われる急須です。
熱いお湯を入れると急須が持てなくなりますので宝瓶の購入を検討中の方はご注意下さい。
玉露を入れる材料とレシピ
玉露の濃厚な旨味を引き出すポイントは旨味成分アミノ酸だけを引き出すお湯の温度
緑茶(日本茶)の旨味成分アミノ酸は低い温度のお湯でもよく溶け出します。一方、緑茶(日本茶)の苦味成分カテキンは低い温度のお湯では溶け出しにくく、お湯の温度が高くなるとよく溶け出します。
玉露を入れるお湯の温度を50℃にすることで旨味成分アミノ酸だけを引き出すことができ濃厚な旨味の玉露を楽しむことができます。
以下に玉露を入れる時に必要な茶葉の量、湯の量、湯の温度、浸出時間をご紹介します。
玉露の茶葉の量 | 3g/1人あたり |
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玉露を入れるお湯の量 | 20ml/1人あたり。2煎目は30〜40ml。 |
玉露を入れるお湯の温度 | 1煎目:50℃、2煎目:60℃ |
玉露の浸出時間 | 1煎目:2分〜2分30秒、2煎目:1分30秒 |
玉露を入れる手順
玉露の入れ方を1からご紹介。2煎目の玉露を美味しく入れるコツもお伝えします。
玉露を入れる手順は、①お湯を冷ます→②茶葉を急須に入れる→③お湯を急須に注ぐ→④茶碗に注ぐ。この4ステップです。
①玉露を急須に入れる
茶筒の中へティースプーンを無造作に入れると玉露の茶葉が折れてしまいますのでティースプーンを茶筒の縁にあてて茶筒を動かしてティースプーンに玉露の茶葉をのせましょう。
上記の点に気をつけて、すくった玉露の茶葉を急須の中へ入れましょう。
②お湯を冷ます
沸騰させたお湯を湯冷まし(またはマグカップ)に入れて人数分の茶碗に注ぎお湯を冷まします。
沸騰させたお湯を湯冷ましに移し、50℃になるまで待ちます。早くお湯の温度を下げたい時は沸騰させたお湯を茶碗に数回注ぎ移すと空気に触れることでお湯の温度の下がりが早くなります。
ちなみに1回茶碗から茶碗へ注ぎ移すことで5℃〜10℃温度がります。
お湯が50℃になっているか不安な時は、温度計を使って測るとよいでしょう。
③お湯を急須に注ぐ
50℃に冷ましたお湯を玉露の茶葉の入った急須へ注ぎます。素早くお湯を急須に入れないと玉露の味にムラがでてしまうので適温に冷ましたお湯を素早く急須へ注ぎましょう。
急須へお湯を注いだ後は、2分ほど玉露の茶葉が開くのを待ちます。
④玉露を茶碗に注ぐ
用意した人数分の茶碗へ少しづつ玉露を注ぎます。玉露の色と量が同じ均等になるように順番に廻し注ぎをします。最後の一滴まで注ぎきりましょう。
2煎目の玉露の入れ方
2煎目の玉露を入れるポイントは、すでにお茶の葉が開いているので少し高めの60℃のお湯で浸出時間を短めにして入れることです。
玉露の2煎目は、1煎目の濃厚な旨味とは違い軽い渋味と海苔のような香りを楽しむことができます。
玉露の入れ方まとめ
旨味成分アミノ酸を上手に引き出すため低温でじっくりと浸出時間をとる。
濃厚で旨味の強いお茶を少しずつ楽しむ高級茶玉露は、一般的な緑茶(日本茶)より低い50℃の温度で2分ほどじっくりと茶葉が開くまで浸出時間をとります。
玉露を入れるために使う茶器も小ぶりの物を用意し、さらに特別な雰囲気を演出したい時は宝瓶を使ってお茶を入れるとよいでしょう。
大切なお客様や特別な日のお茶として、みなさまのご家庭でも高級茶玉露を正しく入れてお楽しみ下さい。