お茶を入れるお湯の適温は、お茶の種類によって異なります。適切なお湯の温度を知って美味しいお茶をいただきましょう!
お茶を入れるお湯の温度でお茶の味は変わります。例えば、煎茶の場合は熱いお湯で入れると渋味が強くなり、ぬる目のお湯で入れると旨味をより多く感じることができます。
適切なお湯の温度を知ることは美味しいお茶を飲むためにとても大切な知識となります。
お茶を入れるお湯の適温のページでは、お茶の種類ごとに適したお湯の温度をお伝えするだけでなく、なぜお湯の温度が味に影響するのかご紹介します。
お湯の温度を自在にあやつって、好みのお茶の味を追求してみてはいかがでしょう!?
お茶を入れるお湯の温度で香味が変わる理由
お湯の温度によって成分の浸透するタイミングが異なります。
お茶の味を決める成分は大きく3つに分けられます。①旨味を決めるアミノ酸、②渋味を決めるカテキン、③苦味を決めるカフェイン。これら3つの成分は温度によってお湯に浸透するタイミングが異なります。
①旨味を決めるアミノ酸は50℃くらいからお湯に溶け出し、②渋味を決めるカテキンや③苦味を決めるカフェインは、80℃くらいからお湯に溶け出します。
この特徴を上手く利用してそれぞれのお茶の良い部分を引き出す入れ方が美味しいお茶を入れるコツになります。
50℃くらいの低温で入れるお茶は、渋味や苦味が出る前に旨味を楽しむことができます。80℃以上の高温で入れるお茶は、渋味や旨味を楽しむお茶に最適です。
なお、お茶の香りは低温より高温の方がよく立ちます。
お茶の種類別 適温表
お茶の種類ごとに適したお湯の温度を表にまとめました。
50〜60℃で入れるお茶
玉露やかぶせ茶は、50〜70℃のお湯で入れると高級茶独自の旨味を引き出し、美味しくいただくことができます。
70〜80℃で入れるお茶
普通(蒸し)煎茶、深蒸し煎茶、蒸製玉緑茶、茎茶、芽茶、抹茶は、70〜80℃のお湯で入れるとほどよい渋味や苦味を楽しみながらいただくことができます。
80〜90℃で入れるお茶
釜炒り茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶、粉茶は、90〜100℃の高温で入れるとお茶独自の香りを楽しみながらいただくことができます。
適したお湯の温度を作る方法
お湯の温度は容器を移すごとに5℃〜10℃下がります。
お茶ごとの適したお湯を作る方法は簡単!
沸騰直後(100℃)のお湯を茶碗に入れ、さらに別の茶碗に移し入れると90℃前後になります。その後、90℃前後のお湯が入った茶碗を別の茶碗に移すと5℃〜10℃下がって80℃前後に。
50℃前後のお湯を作るには、3〜5回茶碗に移し替えれば作ることができます。
移し替えるのは大変だ! と思う方にはこんな手もあります。
茶碗へ移し替えずに待つ。1〜2分待つことでお湯の温度は5℃下がります。